コラム
家づくりノウハウ
勾配天井をつくる前に知っておきたい「全体バランス」の考え方
家づくりの打ち合わせで「吹き抜けにしたい」というご要望は多くあります。
その際、もう一つの選択肢として出てくるのが「勾配天井(こうばいてんじょう)」です。
空間を広く、明るく見せる効果がある一方で、設計バランスを誤ると“すっきり見えない”印象にもなりやすい要素。
今回は、チェックハウスの設計担当が実際に意識している「勾配天井の考え方」をご紹介します。
▶勾配天井を採用するのはどんなとき?

勾配天井が候補に上がるのは、お施主さまから「吹き抜けが欲しい」とご相談いただくとき。
「どこに吹き抜けを設けたいのか」「なぜ吹き抜けが必要だと感じているのか」——まずその意図を丁寧にヒアリングします。
・玄関を明るくしたいのか
・リビングに開放感を出したいのか
・洗面や階段を明るくしたいのか
など吹き抜けが欲しいという理由を紐解くと、暮らしに対する色々な要望が見えてきます。
こうしたご要望を聞いた上で、本当に吹き抜けがいいのか、勾配天井がいいのかを判断するのが私たちの仕事の一つ。
というのも、吹き抜け=リビング、というイメージをお持ちの方は多いですが、実は“光の取り入れ方”や“家全体のバランス”を考えると、リビング以外が適していることもあるからです。
▶天井が高い=広いとは限らない!?

天井を高くすると空間が広く見えると思われがちですが、実際には視界の印象が“ガチャつく”こともあります。というのも吹き抜けがない状態で天井を高くしすぎると、ドア上に空間ができてしまい、逆に落ち着かない印象になることも。
また、縦を強調しすぎると、錯覚で横幅が狭く見える場合もあります。
展示場のように広いリビングなら映えますが、一般的な住まいでは「バランス」が大切です。
意外に思えるかもしれませんが、低い天井が落ち着きや広がりを感じさせることもあります。
特に子ども部屋などでは、2.1mと2.2mのわずかな差でも印象が大きく変わります。
屋根の形状を活かして天井を抑えた空間には、どこか包まれるような安心感があるものです。
▶︎勾配天井は「光を取り入れる装置」と考えるべし

勾配天井を設ける目的を「開放感」ではなく、「光を取り込む手段」として考えると設計がうまくいきます。
例えば、天井の高い部分に小窓(天窓)を設けることで、外からの視線を避けつつ自然光を落とすことができます。“ズドンと広い吹き抜け”ではなく、スポット的に明るさを演出する方法が、生活空間に馴染む形です。
――勾配天井は、住まいに光と開放感をもたらす魅力的な設計手法です。
しかし、単に“高くする”のではなく、どの空間に、どんな目的で取り入れるかが大切。
光の入り方、外との関係、天井の高さ比率——それらを総合的にデザインすることで、心地よい空間が生まれます。
チェックハウスではただ流行のデザインだからという理由ではなく、本当に「お客様の暮らしに合った美しい住まいとは何か」を考えた家づくりを提案しています。
気になる方は、ぜひお気軽にご相談くださいね!
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